コールセンターには、どのようなお客様ともスムーズに会話ができる「電話対応がうまい人」がいるものです。せっかく働くなら、対話力をブラッシュアップして、お客様と良い関係を築ける電話対応がうまい人になりたいですよね。
ここでは、コールセンターで活躍するために知っておきたい、電話対応がうまい人の特徴や上手になる方法などについてご紹介します。
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まずは、電話対応がうまい人の特徴について、「印象」「話し方」「言葉のバリエーション」の3つに分けてご紹介します。
電話対応がうまい人のことをよく知ることが、スキルアップの第一歩です。
電話対応がうまい人は、話す印象が良い場合が多いです。「目は口ほどに物を言う」とはいうものの、電話の場合は視線や表情、しぐさなどで言葉を補うことができません。ですから、言葉だけで相手に好印象を与えられるよう、電話対応がうまい人は下記のような工夫をしています。
・敬語を適切に使う
顔の見えないお客様から信頼を得る上で、正しい言葉遣いは欠かせません。たとえ電話対応の基本的なビジネスマナーを徹底していても、敬語が不適切ではお客様に不快感を与えかねないのです。まずは、正しい敬語を身につけ、場面に応じて適切に使い分けましょう。
・共感性を高くする
コールセンターに電話をするお客様の中には、「困った」「怒っている」といった自身の状況を知ってほしいと思っている方もいます。業務だと思って淡々と話を進めるのではなく、お客様の話に真摯に耳を傾け、共感しながら話を聞く姿勢を示すことが大切です。適宜、「おっしゃるとおりです」「それは大変でしたね」といった言葉で、お客様への共感を示すようにしてみてください。
次に、電話対応がうまい人の話し方の特徴について解説します。電話対応がうまい人は、次に挙げるような特徴があります。
・早口にならない
何とかして相手の理解を得ようと必死になると、自分本位で早口になる傾向があります。早口でまくし立てると抑揚が感じられず、威圧的な雰囲気になりがちです。できるだけお客様の話すスピードに合わせるようにすると、お客様にとって聞き取りやすく、好印象を与えることができます。
・声のトーンを使い分けられる
言葉の使い方や話す速度と同じくらい、声の質は重要です。説明を求められているときは、声を落としてゆっくりと、ご案内は高めにはきはきと…というようにトーンを使い分けると、お客様に与えたい印象を上手に演出できます。
・声に気持ちをのせられる
感謝やお詫びなどの気持ちを言葉にのせて話せることも、電話対応がうまい人の特徴です。同じ「ありがとうございます」の言葉でも、決まり文句として発するか、心からの感謝を込めて弾むような声色で伝えるかによって、言葉の持つ意味合いが大きく異なります。
・聞き上手
電話対応がうまい人というと話し方が注目されますが、実は聞き方も同じくらい上手です。例えば、お客様が「サービスの使い方がわからない」と言ったとしましょう。早く解決しようと焦るあまり、お客様がどの程度理解しているのか確認もせず、一方的にマニュアルどおりの回答をすると、お客様は「話を聞いてもらえない」と不満を抱きます。原因や解決法に思い当たる節があったとしても、お客様の話が終わるまでは口を挟まず、状況や思い、ニーズなどをしっかり聞き取ることが肝心です。ポジティブなあいづちを挟んで、話を聞いていることをきちんとアピールすると、お客様の満足度向上が見込めます。
・話の組み立て方がうまい
お客様の話を聞き終えて解決法を提示する際にも、話し方がカギを握ります。前振りが長いと、お客様は欲しい情報になかなかたどり着けず、不満を感じる可能性があるからです。電話対応がうまい人は、端的に結論を伝えてから、お客様のニーズに応じて経緯や理由を説明するなど、お客様に論旨が伝わりやすいよう話を組み立てることができます。
電話対応がうまい人は、言葉のバリエーション、つまりボキャブラリーが豊富。マニュアルを自分なりの表現に置き換えて話をしたり、マイナスな表現をうまくポジティブに言い換えたりするのが得意といえます。すぐに取り入れられるのは、「クッション言葉」「締めくくりのメッセージ」「あいづち」「感謝の言葉」の4つです。
<クッション言葉>
・お手数をおかけしますが、返送をお願いできますでしょうか
・ご意向に沿えず、申し訳ございません
・差し支えなければ、状況をもう一度教えていただけますか
・恐れ入りますが、お調べしますので少しお待ちください
クッション言葉は、依頼や反論の前に添えることによって印象をやわらげる言葉です。「恐れ入りますが」「よろしければ」などがあり、ストレートに伝えるときつく感じる言葉の緩衝材として機能してくれます。
<締めくくりのメッセージ>
・すぐに手配しますので、ご安心ください
・ここからは、私どもにお任せください
・お役に立ててうれしいです
やりとりをどのように終えるかで、電話を切った後の印象は変わります。どんなに言葉を尽くして説明をしても、機械的なお礼やあいさつで話を終えると、冷たい印象を受けるお客様が多いでしょう。 好印象を与える締めくくりのメッセージをいくつか用意しておき、状況に応じて使い分けるのがおすすめです。
<あいづちとして使う言葉>
・おっしゃるとおりです
・それは心配ですね
・そうですね
あいづちとして「はい」ばかり繰り返すと、適当に流している印象を与えかねません。あいづちのバリエーションを増やし、適宜使い分けるといいでしょう。 上記に挙げた言葉も、やたらに繰り返しては軽薄な印象を与えかねませんので、使い方に注意してください。
<感謝の言葉>
・貴重なご意見をありがとうございます
・そう言っていただけてうれしいです
・大変勉強になりました
感謝の言葉を言われて、悪い気持ちになる人はいません。「ありがたい」「うれしい」と思ったら、積極的に言葉にしていきましょう。
ここまで、電話対応がうまい人の特徴を紹介してきました。ご紹介したポイントを参考にしながら、現場で経験を積み、対応力に磨きをかけていきましょう。
現場では、次の3点を意識すると、より早く電話の対応力が身につくはずです。
同じ現場で働く人の中から、電話対応がうまいと思う人、評価されている人を見つけて、まねできるところを探しましょう。電話対応で注意しているポイントを聞いたり、自分の電話対応を聞いてもらってアドバイスを受けたりするのもおすすめです。
コールセンターでは、設定した模擬場面に沿って、参加者がお客様役とオペレーター役を演じる「ロールプレイング(ロープレ)」と呼ばれる学習方法を取り入れています。
積極的にロールプレイングに参加することで、対応の技術の習得度合いを測ったり、技術に磨きをかけたりすることができます。
ロールプレイングでの様子を録音し、後で聞き返すことも課題の発見と成長につながります。何度も聞いて、声のトーンや速さを確認するほか、SV(スーパーバイザー)に共有してアドバイスをもらうのも有効です。 音声を聞いて学んだら、ロールプレイングで試したり、家族にお客様役をしてもらったりして、より実践に近い形で練習することで習熟度が向上します
電話対応がうまいと、コールセンターで活躍できるだけでなく、日常生活でもビジネスシーンでも信頼されやすくなります。今回ご紹介した方法で電話の対応力を鍛え、「電話対応がうまい人」を目指してください。
まずは、自分に合ったコールセンターを見つけて、実践経験を積むことをおすすめします。
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